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投資の始め方

規制の枠組み


パレスチナにおける海外投資の法的枠組みは1998年に修正された投資促進法に基づいています。2005年にはいくつかの修正案が追加されパレスチナ立法評議会の承認を待っています。これら修正案は法を現代の環境と合わせるのを目的とし、外国人投資家の意欲を高めるためのものです。

投資促進法は公平な扱い、没収保護、本国送金保証を規定しています。また、一定の条件を満たす投資家に税金、関税免除などの優遇措置を自動的に与えています。ここではパレスチナにおける海外投資に関連した法制度の特徴を紹介しています。


法制度枠組み

現在、企業はヨルダン川西岸で適応されている会社法No.12(1964年)に基づいて、ガザでは会社法(1929年)に基づいて登録することができます。一方で、新しい会社法がまとめられ承認されるのを待っています。新しい法案ではパレスチナにある全ての企業に近代的かつ統一された枠組みを提供することを目的としています。この法案は1997年と2003年に加えられた修正案を盛り込んだヨルダンモデルを手本にしています。

パレスチナで登録された全ての企業はヨルダン川西岸かガザにある登記局で登録しなければなりません。現在はヨルダン川西岸とガザにある企業は国家経済省に登録しています。

会社法によると法人化される企業の形態が3つあります。

合名会社
全員が無限責任者。会社の債務は全ての出資者が自己で無限責任をとります。合名会社の権利書には出資者最低1名の名前が必要です。
合資会社
無限責任社員と有限責任社員の2つが存在します。合資会社とは会社の全ての債務に責任がある最低1名の無限責任社員が必要です。また、最低1名の有限責任社員が資本金と同額の債務に限定して請け負う責任があります。
合同会社
合同会社はほとんどの投資家に商務を行う際に好まれる事業形態です。合同会社をパレスチナで登録する場合の手順は下記の通りです。
  1. 国家経済省から仮登録証明書のコピーを入手する
  2. 当初資本金の25%と銀行手数料(表示資本の1/1000)を銀行に預金する
  3. 現地の弁護士から必要書類に署名をもらう
  4. 商業登記簿と一緒に登録する
  5. 登録料を支払う
  6. 所得税と付加価値税を登録する
  7. 商工会議所に登録する
  8. 自治体から営業許可を取得する
  9. 企業帳簿を入手し承認する(注1)
外国会社と代表部・代理店は登記局に登録し基本定款と関連した書類を申請すればパレスチナで事業を行うことができます。
(注1)「会社の始め方」に詳しい手続き方法が記載されています
法的保護

商業紛争は和解、調停、仲裁といった手段で解決されます。パレスチナでの仲裁は法No.3(2000年)によって管理されています。この法は法廷認証、裁定実施の基準を設定しています。原則として全ての紛争は法が禁止していない場合のみ当事者の同意のもと仲裁に回されます。法第4条にはある特定の紛争は仲裁に回すことができないと記載されています。結婚歴、パレスチナでの社会秩序に関すること、和解が許可されないケースが該当します。当事者が仲裁陪審団を設けることに同意しない場合は各当事者が調停者を選び、調停者が配役担当責任者を決めます。

他国で下された判決がパレスチナで実行されるのが必要な場合はヨルダン川西岸での現行法、主にヨルダン法No.8(1952年)により尊重されます。この法は他国で下された判決実施に関連した事柄について扱っています。

外国人投資家への保証と奨励

パレスチナ自治政府は全ての投資家に対し資本、利益、配当金、資本利潤、給料、利子、債務支払い、管理費、技術援助、その他、実施権の取り消しの際の補償金といった財源をパレスチナの外へ無制限送金を保証しています。更に法第22条には固定資産は次のような免除扱いを受けることができると記載されています。

  • プロジェクトの固定資産が関税・税金から免除されるには当局から固定資産台帳の承認決定を下され指定する期間内に持ち込まれた場合・・・
  • プロジェクトのために輸入された予備部品はその価格が固定資産の15%を超えず、当局から指定された期間内にプロジェクトに持ち込まれるか使用される場合のみ関税・税金から免除される・・・

法第23条には当局から許可がおり法的に必要な実施権を得たプロジェクトは次のような奨励制度が適応されると記載されています。

  • 投資価値が$100,000ー$1,000,000の場合は生産開始または活動実施の日から5年間所得税が免除され、その後8年間は純利益の額面価格10%の所得税が課せられる。
  • b. 投資価値が$1,000,000ー$5,000,000の場合は生産開始または活動実施の日から5年間所得税が免除され、その後12年間は純利益の額面価格10%の所得税が課せられる。
  • 投資価値が$5,000,000以上の場合は生産開始または活動実施の日から5年間所得税が免除され、その後16年間は純利益の額面価格10%の所得税が課せられる。
海外貿易

パレスチナ自治政府は欧州連合(EU)、欧州自由貿易連合(EFTA)、アメリカ、カナダ、ヨルダン、エジプトと様々な通商条約を締結しました。ヨルダン川西岸とガザに物を輸入するには許可書がいります。輸入品はパレスチナ基準機関(PSI)が定めた衛生・環境基準に従わなければなりません。

通常、輸入の必要書類を入手するのに15日程度かかります。許可書は商品によって半年から1年間有効です。輸入の必要書類は以下です。

  • 輸入者が登録企業であれば基本定款
  • 国家経済省から入手した海外貿易取引証明書
  • 輸入品の価格見積書
  • 明細表に記載されてある商品の輸入許可書

ヨルダン川西岸とガザから輸出をする会社は、一定の標準規格に応じた特定の商品を除き申請書や許可書の必要はありません。輸出者は原産地証明書を国家経済省に最終承認のために提出します。国家経済省が事前承認し、定期的に同じ商品を輸出する業者に原産地証明書を複数枚発行してくれます。

銀行・保険

2002年度、パレスチナにある銀行は法No.2 によって管理されていました。しかしパレスチナ金融管理庁(PMA)は最近改正案をまとめました。現在、審議中ですが法案では今まで見落とされていた小規模金融機関、銀行合併、電子銀行、その他の重要な問題について対応しています。

銀行を設立するにあたり法で定められている下記の条件を満たす必要があります。

  • 銀行は株式会社の形態で法人化されなければなりません。外国銀行の場合は会社法に基づき外国会社として登録されなければなりません。
  • パレスチナ金融管理庁が定款やその他の管理契約などを承認しなければなりません。
  • 申請者は必要書類を提出しパレスチナ金融管理庁の承認をもらわなければなりません。銀行の内外監査の指針、パレスチナ金融管理庁へのデータ義務の指針、現地、現地外査察、罰則、清算、合併の指針が法に詳細に記されています。

パレスチナ金融管理庁は3ヶ月以内に銀行活動を許可するかを決め申請者に知らせます。特定の条件のもと、海外支店の開設も法で認められています。非合法的・合法的な銀行業務が法に記載されてあり、特定の条件のもとイスラム銀行の設立を認めています。

パレスチナ金融管理庁はパレスチナ経済のニーズに合わせ活動を監督しています。許可書を発行し、銀行や他の金融機関を指導し、銀行法順守を確保しています。また、規則を順守しない銀行や機関に罰則を課す権限を持っています。

保険業界は現在、ヨルダン川西岸とガザでヨルダン法No.5(1965年、保険管理)、No.76(1965年、ヨルダン川西岸の保険会社)No.2(1966年)とNo.1(1967年)によって規定されています。加入可能な保険は航空、陸上、海上保険と動産、不動産保険です。個人保険にも広く加入でき生命保険、盗難保険、健康保険、雇用保険、車両保険などがカバーされます。

競争・知的財産

競争法案は現在準備中で、物品・サービス交換における自由競争を生み出し、競争を弱体化もしくは規制する取り決めや措置を禁止することを目的としています。パレスチナ自治政府は知的財産に関する機関や協定の会員になる強い関心を持っています。例えばパレスチナが2005年からオブサーバーの資格が与えられているTRIPS(注1)や世界知的所有権機関などです。

知的財産法を最新版にするために新たな法案を作り、パレスチナ立法評議会の審議を待っているところです。新たな法案には特許権、商標を重視する工業所有権の保護法と著作権、所有権を管理する著作権及び著作隣接権法が含まれています。

現在、知的財産はガザでは民事申立法(1933年)、ヨルダン川西岸では商法No.19(1953年)と特許法No.22(1953年)によって管理されています。これらは次のように機能します。

(注1)  TRIPS=貿易関連知的所有権協定

商標

ヨルダン川西岸では商標法No.33(1952年)が適応され、ガザでは商標法No.35(1938年)が適応されます。商標保護の初期期間は7年間で継続して更新されることがあります。

法では登録商標を侵害した場合、最長1年の禁固刑か100ヨルダン・ディナールを超えない罰金を科しています。外国会社はパレスチナで商標を登録できる権利があり、商標を取り扱う弁理士か弁護士に必要書類と一緒に委任します。商標は既に登録されている商標や類似または同一以外のものは登録可能です。類似または同一の商標は詐欺行為や公衆道徳に反する行為につながる恐れがあります。

パレスチナではヨルダン商号登録法No.30 (1953年)に提示されてある特定の手続きと条件に従って商号登録されます。この法はヨルダン川西岸で現在も適応され、ガザでは法No.1 (1929年)が適応されています。

商標を登録するには申請書に提案された商標のコピー4枚が添付されなければなりません。そのうち1枚はカラーで会社の登録証明書のコピーと一緒に提出されなければなりません。

特許・意匠

ヨルダン川西岸では特許・意匠法No.22(1953年)が適応され、ガザでは特許・意匠法No.64(1947年)が適応されています。外国企業は特許・意匠を登録する権利があり、特許弁理士か弁護士に必要書類と一緒に委任します。

著作権

パレスチナでの著作権は1911年と1924年の著作権法によって管理されています。保護期間は著作者の死亡から50年間です。著作権法は侵害、強制実施権など様々な手続きついても対応しています。

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